今日のインド漫才「ノープロブレム」

出張でインドの東側の、結構田舎の方に来ております。

ここに来たときに宿泊をするのは「自称ファイブスターホテル」で、多分私が生涯で唯一泊まったことのあるファイブスターホテルなのですが、運が悪い部屋だと窓に隙間があって虫がどんどん入ってくるようなファイブスターホテルです。その代わり値段もお手頃で、私なんかにはピッタリのファイブスターホテルです(あれ?ファイブスターホテルって一体なんだっけ?)。

このホテルは、チェックイン手続き中にどこからともなくインド人ホテルマン(?)がわらわらチェックインカウンターまわりに集まってきて、チェックインが終わると数人後ろをくっついてきて、やれ鞄を運ばせろとか飲み物は要らないかとか、小遣いを稼ごうとしてきます(例:ボトルウオーターを外で買うと20ルピー、インド人A:50ルピー、インド人B:70ルピー etc)

今日は、ちょっと鬱陶しいけれど、何故か愛着を感じずにはいられないインド人ホテルマン(?)とのやりとりを紹介したいと思います(インド人ホテルマン(?)は以下「イ」に略)。

イ1、イ2:チェックイン後の私の鞄を引ったくろうと寄ってくる。

:(今日は疲れたしそっとしておいてくれ・・・)「ノーサンキュー」と言って逃げ切ってエレベーターへ。

エレベーターをおりるとイ3が出現。

:(待ち伏せとは卑怯な・・・!)

イ3:私から鞄を奪い取ろうという動きを開始

:ここで頼むのも負けた気がして癪なので拒否「間に合ってます!」

イ3:鞄を攻めるとみせかけて、鍵を私から奪い取ろうとする「ドア、代わりにあけてやるよ」

:(だんだん意地になってきて)「ドアなら自分であけられるからいい」

イ3:「ノーノー、セキュリティの問題があるかもしれないから先に入ってチェックしたい」

:(お前どんだけ危ない部屋に泊めようとしてんだよ・・・)「ノーサンキュー」

やり取りの最中に、目ざとくキーホルダーに書かれた部屋番号を確認。

イ3:「オー、607号室か、それならこっちの方向だ」

:(こっちの方向って、曲がり角はどこにもないじゃないか・・・)「そうかそうか、ありがとう」

急に歩くスピードが早くなって、私の部屋がある方向に向かっていくイ3。

:(しまった、先回りされてしまった・・・)

イ3:満面の笑みで「こちらが607号室ですよ」

:(知ってるよ・・・)「オーケーサンキュー、バーイ」

部屋に入ると、ごく自然に中に入ってくるイ3。そして頼んでもいないのに、部屋の説明を開始。

しょうがない、チップ渡してお帰りいただこうかなぁと思っていたら、イ3の動きが止まっている。ん?何かエアコンが動かないっぽいぞ。

:「どしたの?」

イ3:「オーケーオーケー、ノープロブレム」

ノープロブレムとだけ言い残して、部屋から出て行こうとするイ3。

:「ちょ、ノープロブレムじゃないよ、プロブレムだよこりゃ、エアコン動かないよ(ちなみに部屋は30度後半の蒸し暑い感じ)」

イ3:「1分待ってくれ、そうすれば直る」

:(なんで待つだけで直るんだよ・・・)

他にも問題が無いかと調べてみると、ギザ(シャワーのお湯を作る装置)も動いていないことを発見。

:「ギザも壊れているんじゃない?」

イ3:「ノープロブレム、チェックする」

:(こっちもダメっぽいなぁ・・・)「ところでエアコン1分たったけど直らないよ」

イ3:「ノープロブレム、1分待ってくれ、他の人を呼ぶから」

:(最初から呼べよ・・・)「オーケー、頼むよ」

イ4が登場。我々がギザをいじっている間、エアコンをいじっている模様。

イ4:「エアコン直ったぞ」

:「おお!素晴らしい!」

エアコンに近寄ってみるも、全然涼しくない。よく見ると、送風口を無理矢理空けただけで、電源は相変わらず入ってない模様。

:「おい、お前これ送風口無理矢理あけただけじゃないかよ」

イ4:「ノープロブレム、1分待ってくれ」

:(またこのパターンか、お前らコンビかよ・・・)「いいよ、エアコンもギザも壊れているみたいだし、部屋変えてよ」

イ3:「ノープロブレム、明日には直るから大丈夫だ」

:「ちょ、プロブレムだよ!今日これから泊まるのに明日直っても意味ないじゃない」

イ4:「ノープロブレム(笑いをかみ殺しながら)」

:(お前笑っとるやないけ!)「明日直っても意味ないの分かってるくせにそんなこと言うなよ、部屋変えてよ」

少し不毛なやりとりの後、部屋を変えてくれることに。

イ3:「新しい部屋は501号室だ」

:「オーケー、ありがとう」

501号室を念のためチェック。エアコンはつくものの、送風口がガバガバになっていて、下にしか冷風が吹き出されないようになっているのを発見。お前らいっつも無理してこじ開けてるからだよ・・・。

:(まぁこのくらいはいいかなと思いつつ、ついつい意地悪で)「ねえ、あれ壊れているよね」

イ3:「ノープロブレム(笑いをかみ殺しながら)」

:(お前も笑いをかみ殺しながらノープロブレムとか言ってんじゃないよ・・・)「なんかセロハンテープとかあれば私が直すよ??」

イ3:「イエッサー」

数分後、紙ナプキンとマイナスドライバーを持ったイ5登場。

:「?」(あれ、テープは?)

送風口の脇に紙ナプキンを挟んで送風口を固定するイ5。

:(こいつ、慣れてやがる)

イ3:「な、ノープロブレムだろ?」(勝ち誇ったような笑顔で)

:「すばらしい、ノープロブレムだ!」(負けたよ・・・。でもお前は何もやってないから・・・。)

二人にチップを渡して帰ってもらおうとしたところ、その中の1枚の紙幣が少し破れていたらしく、イ3が抗議を開始。

イ3:「これは破れているから受け取れない、別なのをくれ」

:「ノープロブレム(ニコッ)」(お前何もしなかったし、運が悪かったと思ってあきらめてくれ!ニコッ)

イ3「ノーノー、ディスイズ プロブレム、これがノープロブレムなんてあり得ない!」

お前・・・、自分のことになるとノープロブレムで許してくれないのな・・・・。

細かいお金の手持ちがなかったので、結局イ5よりも多くチップをゲットして帰って行くイ3。
ま、世の中こんな物だよね。

<おわり>

ペーパーナプキンが挟まったAC
ペーパーナプキンが挟まったAC

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